2023年6月6日、栃木県に住む106歳の現役理容師・箱石シツイさんの健康長寿の秘訣について
ロンジェビクエスト・ジャパン代表 山本優美がお話を伺いました。
箱石シツイさん (2023年6月6日撮影)
箱石シツイさんは2021年の東京オリンピックで聖火ランナーを務めたことで知られています。
106歳の現在も、軽々とトーチを胸の高さに持ち上げ、当時のポーズを再現してくださいました。
重さ1.2kgのトーチを胸の高さで持つ箱石シツイさん(2023年6月6日撮影)
106歳の箱石シツイさんの日課は、約1時間の自己流体操・指圧マッサージ・ウォーキングです。
耳やこめかみのツボをマッサージすることから始まり、頭の先から足の指先までの全身マッサージ・柔軟体操で全身をもみほぐした後、自宅周辺を500歩「1・2・3…」と声に出しながらウォーキングされています。シツイさんはこの日課を老化予防の為に70歳から始め、以後毎日続けています。
自己流体操をする箱石シツイさん(2023年6月6日撮影)
箱石シツイさんは、1916(大正5)年11月10日、栃木県那須郡大内村(現・那須郡那珂川町)の農家に5人きょうだいの三女として生まれた。
身体が小さく自転車に乗れなかったため、小学校卒業後は自宅から約8km離れた中学校(当時の高等小学校)へ通うことができず、父親のすすめで手に職を付けることにした。
ご近所さんからの紹介で東京の理髪店で住み込みの修業をすることとなり、14歳で親元を離れた。
1936年に理容師試験に合格。22歳で同じ理容師と結婚し、新宿に店を構えたが、戦時中の空襲で焼失してしまう。
シツイさんにとってこれまでの人生で最も辛かったことは、第二次世界大戦での夫との死別である。
生きる気力を失った時期もあったが、1953年に故郷の栃木で再び理髪店を開き、今年で開業70周年を迎える。
ロンジェビクエスト・ジャパン 山本の髪をカットする箱石シツイさん(2023年6月6日撮影)
お店が最も忙しかった頃は、朝6時からお客さんが来店し、22時頃までお店に立っていたそうです。
1953年の開店当時は水道やガスがなかったため、洗髪のための水汲みやお湯の準備を当時小学生だった長男・英政さんが手伝い、親子二人三脚でお店を切り盛りされていました。
106歳の現在は、昔からのなじみ客を中心に月3人程度のヘアカットをされています。
現役で活躍しているシツイさんは、106歳という年齢を感じさせない軽快な手さばきでハサミを動かします。
2023年1月に国内最高齢の現役理容師として表彰された箱石シツイさん
前かがみになってスリッパを揃える箱石シツイさん(2023年6月6日撮影)
長年の理髪業と毎日の運動で鍛えた筋力と柔軟性により、バランスを崩すことなく立ったまま前屈することができます。
106歳現在、月に1回老人福祉施設のデイサービスを利用されていますが、日常的な介助や介護を必要とせず、健康長寿のモデルであると言えます。
長男・英政さんが研究を重ねて生み出した野草から作る健康茶(畔野果茶)もシツイさんの健康長寿の秘訣
ロンジェビクエスト・ジャパン代表の山本優美と箱石シツイさん106歳(2023年6月6日撮影)
貴重なお話をたくさん聞かせていただいた箱石シツイさん、そして訪問を快く受け入れて下さったご長男ご夫妻に心より感謝申し上げます。